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2010年01月26日

布教活動の成果

カラス被害で頭を悩ませていた酪農家の息子が、
ついに自衛のため、猟銃所持を決心しました。
しかも、2件同時です。

私は呼ばれれば、その酪農家へ出撃して、カラス・ハトなどの
有害鳥獣駆除を実施してきたわけですが、
今年度の異動や、身内の不幸などで、被害の大きな時期に、
行ってやれないことが多かったんですよ。

でも、たまに行ったときには、やっぱり感謝されて、
雑談などもしてくるんですが、私に息子を預けるから頼むなと
言われれば、私の人間性や、銃に対する全てのことを
認められたようで、なんだかうれしかったです。

いつまでもルーキーだと思っていたんですが、
ライフワークでもある、鳥獣被害防止活動までも認められたような
そんな喜びをかみしめてます。

最近も、乱射事件などがあって、銃に対する正しい理解が得られない
そんな時代なのだなと感じていたところですが、
私は銃は道具、道具が危ないのではなく、それを扱う人間の方が
よっぽど危ないし、殺戮道具としては、自動車の方が遙かに被害が甚大だ、
だからこそ所持する人間は、正しい人間性を求められると、言って回ってました。

酪農家同士のネットワークは、非常に太いです。
一度信頼を失えば、それは全く関係ないと思っていた酪農家さんの耳にも
必ず入ります。
私は本来の仕事でも、酪農家さんに出入りをしますし、経営状況なども
雑ぱくではありますが知り尽くしていますので、鳥獣被害の防止は、
本来の業務以外でも役に立てるなら・・・との思いからスタートしてます。
お互いに顔見知りの人間同士ですから、駆除に行けば、何かしらおみやげを頂いたり
お歳暮が届いたりと、人としてのつきあいも年々深まっていくものです。
その中で、よく相談されることは、猟友会の人には頼みたくない! と言う話が
結構聞かれます。詳しく話を聞いてみると、駆除してやったんだから、対価を払え的な
ことを言われて、嫌な思いをしたことがあると・・・

たぶん、ベテラン達の中に該当者がいるなと察しも付きました。
その人物の普段の言動や思考から、該当者はすぐに分かりました。
そして、かたくなにハンターを嫌う酪農家さんもいます。

良いことも悪いことも、銃を持っていても持っていなくても、
人つきあいの原点に立てば、なんと情けない大人げないことか・・・
そういう従事者、ハンターを作らないように、ソフト面でのサポートが、
今後の猟友会の課題ではないかと・・・
間違っても、獲物の数を自慢し合うような会合や役員会をしてるようでは、
目指すべき姿を見失うなと・・・

新年度からの取組として、若手ハンターの健全な育成にも
着手して後人の礎となる道を付けなければいけないなと、強く思うわけです。
残念ながら、健全じゃないベテランさんも顕在するでしょうが、
健全な場所を作ることにより、そうじゃない人は居場所を失い去っていくくらいの
強い改革が必要だと感じました。
私のような駆け出しの若造が、銃を持って3年もたたないうちに役員に抜擢され
たくさんある問題点の中から、一つ一つではあるが、確実に改正してきたつもりです。
ならば、次は人間性という問題に、立ち向かってみようと思います。

銃とのつきあい方は色々あるでしょう。
私は銃オタクになるつもりも、プロハンターになる気もありません。
道具として正しく行使でき、人々の公共の福祉に役立てる事が出来ればと
考えています。

自分に出来ることから、まず一歩を踏み出そう。
これは銃を初めて持った時から変わらぬ思いです。



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この記事へのコメント
同じ志を抱いている銃所持の仲間ができ、おめでとうございます。

わが町の猟友会も5年後10年後を考えると、今から農家の若い者を啓蒙していかなければならない状況です。

ただ、モノがモノだけに闇雲に勧誘できないですが、こいつはしっかりしているな・・・と心に感じるヤツには効率的な防御の方法のひとつとして銃所持をすすめている最中です。

なかなか、純粋にハンティングを覚えたい、楽しみたいという若者とはめったに出会えないのが悩みです。
Posted by JOHN DEER at 2010年01月26日 21:30
お仲間が増えて良かったですね。

捕獲数の自慢をするハンターは確かにいますが、そんなハンターを否定しないでください。

自慢話をするハンターは(作り話でなければ)それなりの経験を積んでいるハズです。

新人さんには、自慢するハンターの言葉を良く吟味して聞く事を勧めて下さい。

きっと為になる事があると思いますよ。
Posted by 北の狩人 at 2010年01月26日 23:09
T主さん こんばんは。



「銃を道具として正しく行使でき、人々の公共の福祉に役立てる事が 
 出来ればと」その言葉に感服いたします。

 
俗に鉄砲社会で、ベテランと言われる方達の多くは、所持年数が長

い。または獲物を捕るのが上手い等々ですが。(これは私の周りでの

話です、もちろんすべてに於いてベテランの方々もおられると思い

ます。)

銃所持10年以下の人間は、若手ハンターとして意見を聞いて

もらえない部分も多々あると思いますが、猟友会に於いての

変革期待しております。


(僕は未だ猟友会には所属できておりません)
Posted by A-BOLT at 2010年01月26日 23:49
  JOHN DEER  さん

 実は所持する若者のうち、1人は最近脱サラをして、実家を継ぐ青年です。
 それこそ、親御さんも全然期待していないところに、戻って来たわけです。
 その酪農家さんは、大変優良な経営で、常に新しい感覚で酪農を
 考えていますし、公庫が直貸するような成功者です。

 親御さんのことはよく知ってますが、息子さんはほとんど知らない・・・
 でも、私の駆除を見ていてくれたんですね。
 だから、仲間という感覚は無いんですよ。

 勧誘は大切ですが、相手の取り方を考えると、あまり積極的に行うよりも
 実際に駆除というものを見せてあげる方が、手っ取り早くて、
 安心して、飛び込んできてくれると思いましたよ。

  もう1人の方は、目の前で発砲を見たいとの申し出で、
 大変厳しい親御さんが、猟友会に対して嫌な思いをされていた
 事のある人でしたが、私の父が猛反対した話から、現在までの経緯を
 お話しできる機会があって、約半年考えてOKを出したんです。

 その親御さんも、息子とこんなに真剣に話し合った機会は、
 今まで無かったし、お前が知恵付けただろ! と笑ってましたが、
 息子さんの成長に目を細めていました。

 方法を論ずるよりも、人と人との繋がりを重視した、日頃からの駆除活動で
 実を結んだケースなんでしょうね。
Posted by T主 at 2010年01月27日 09:21
  北の狩人  さん

 いつも 【北の狩人いい大砲だい】 読ませてもらってます。

 最初に私のような若造の幼稚な考えに、コメントを頂いたことに
 感謝いたします。

 私は捕獲数自慢のハンターを否定はしませんよ。
 でも、無駄な事だと自身の中では思ってます。

 捕獲数の自慢よりも、家族や知人においしいエゾシカ料理を
 いくつ振る舞ったか! 
 を自慢できるハンターであれと考えているからです。

 これだけ増え続けているエゾシカですから、同じ猟場に通えば、
 誰でも捕獲することが容易ですよね。今はそんな時代なんです。
 大抵の捕獲数自慢ハンターは、エゾシカ生息数が少ない時期に
 苦労されて捕獲された時代を生き抜いてきた先輩達ですから、
 確かに、何か役に立つことはあるかもしれません。

 しかし、残念ながら私の猟友会メンバーの中には、
 役に立つ話はほとんど無かったです。ただの自慢話ばかりで・・・汗

 それから、今回所持を決意した新人さん達は、少なからずとも猟友会に
 対しては、あまり信頼を寄せていません。
 その理由は、駆除料を請求されたり、親が嫌な思いをしていることを
 知っています。小さな街ですから、その悪党の名前も知ってるでしょうし、
 まだ猟友会にいることも知っています。

 このような背景から、私は積極的にベテランハンターの話を聞けとは
 彼らに言えません。
 それよりも、自分達で自分達のスタイルを確立していくように
 伝えたいことが山ほどあります。

 彼らに続く、【酪農青年の自衛的な猟銃所持】 これを薦めたいです。

 その上で、余裕が出来て、趣味としての狩猟も・・・と言うならば、
 ベテラン達の話を聞いてやれ~ と言うかもしれませんが、
 現場に行った方が、学べることは多いと・・・
 だべっていても、獲れるようにはならないぞ!とか
 口だけでなくて、実働して見せてくれ! と言うと思います。

 ただ、分からないことや知りたいことがあれば、相談は積極的に
 した方が良いというでしょうね。
 それから、若者世代では当たり前でしょうが、同年代で同経験年数の
 ハンターとコミュを取りなさいと・・・
 私自身、多くの同年代・同経験年数ハンターさん達と、知り合えて、
 そこから学べた事は、非常に多く財産とも言えます。
 少なくともうちのベテラン達の10倍は学べたと言っても、
 過言ではないでしょう。


> 新人さんには、自慢するハンターの言葉を良く吟味して聞く事を勧めて
> 下さい。
> きっと為になる事があると思いますよ。

 これには同意します。 でも、捕獲数自慢だけのハンターじゃなくて、
 豊富な経験を話してくれるハンターから聞くことを勧めますよ。

 私の中では、捕獲数自慢は必ずしも経験数に比例してないと
 思うんですよ。 よく人を見れ! 選べ! とね・・・爆
Posted by T主 at 2010年01月27日 09:54
  A-BOLT さん

 思うに、経験年数は必ずしもスキルと一致しませんよね。
 
 ただ、だらだらと何の改革意識も持たずに、年月ばかり過ぎてる
 そんな人は・・・ 銃の世界に限らず、私の会社にもたくさんいます。爆

 探求心とか好奇心をもって、猟に出かける!

 たったこれだけで、実に色々なことが学べます。
 学ぶ姿勢の方が、経験年数よりも大切なんですよね。

 もちろん、私の猟友会の中にも、私が尊敬できる人間性で、
 いまだに探求心を忘れずに、常に進化を遂げているベテランさんも
 少ないながらもいます。
 その人達は、捕獲数を自慢することはまず無いですし、
 所持している道具を自慢することもありません。
 掛けてくれる言葉は、とにかく【猟場へ通え!】 です。


> 銃所持10年以下の人間は、若手ハンターとして意見を聞いて
> もらえない部分も多々あると思いますが、猟友会に於いての
> 変革期待しております。

 ベテラン達は、例えひよっこの意見が間違って無くても、
 頭ごなしに否定したり、話を聞いてくれないことが多く、
 当然、私もそうでしたよ。

 道具選び一つにしても、お前は馬鹿か!とか言われてましたが、
 ブレずに、信念を貫くことで、あとは時間が解決してくれたような
 気がします。

 出る杭の私でも、後押しをしてくれるベテランや役員が現れました。
 それには、捕獲実績も必要でしょうし、有害鳥獣駆除で回っている
 酪農家さんからの評判も必要でしょう。
 そして、そのどれもが【人つきあい】の大切さを教えてくれています。

 既存の猟友会のあり方では、もはや先細りの組織でしかありません。
 それは国の施策を見ても分かりますし、本筋論から言っても、
 本来は猟友会は、狩猟仲間の集まりでしか過ぎないのです。
 しかし、私のように、少しでも社会貢献を! 
 と考えた時代もあったのでしょう。有害鳥獣駆除のお手伝いを
 するようになり、それが当たり前に定着しています。

 私は猟友会の役員としての顔もありますし、
 ライフワークとして、鳥獣被害防止を考えて実践するハンターの顔も
 あります。
 だから、猟友会の変革は、私のライフワークに必要だったり、
 避けて通れない部分だけに限られると思います。

 口だけハンターではなくて、必ずデモンストレーションを示せて、
 なおかつ実効性がある防止策を、お見せすることで、信頼を得てきたと
 思いますよ。

 うちの支部の役員は、実働していますし、一緒に猟に行っても
 ある程度は楽しいです。
 でも、大きな支部になるほど、実働していない役員さんが多いと
 聞いてます。

 ハンター同士は、同じ困難を乗り越えることによって、その絆が太くなり
 実績を示すことによって、耳を傾けてくれるのでは無いでしょうか?
 だから、自慢話だけのハンターさんは、ただ自慢を聞いて欲しいだけでは
 なくて、猟友会においての発言力も欲しいんでしょうね。

 
Posted by T主 at 2010年01月27日 10:50
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