胸郭出口症候群

T主

2007年12月08日 23:59

何年か前に、しつこい肩こりに
吐き気や頭痛を伴い、脳の病気か・・・と
脳神経外科を受診したことがあった妻だが
その時は結局、緊張型の肩こりという診断で
その後は肩こりとの闘いだったのだが、
この春からは肘まで痺れだして、物も持てない
そんな日が続いていた。
星状神経節ブロックなどのペインクリニックを
続けてきたが、効果が無いことから、
血管外科を受診するように、紹介状を書いてもらった。

我が家ではおなじみの旭川医大へ行き、
とりあえず内科の膠原病科を受診。
膠原病では?という要素もあり、
治療当初から疑われていたのだが、
やはり血管外科に回された。

胸郭出口症候群の神経性では、
肩甲骨内側や後頭部の痛みを訴える
ことがあり、
動脈性では手を上げると蒼白になり
手首での脈が触れなくなる。
妻はどちらも当てはまり、重傷な部類らしい。

痛みが出ているのは右側だが、
先天性の狭出口であることも考えられるので
左右共に血管造影を行い、切除する部位や
場合によっては筋繊維の切除を行う部位の
特定をするらしい。

通常は肋骨の切除と鎖骨の2cm上の頸を
横に7〜8cm切って第一肋骨切除に加え
斜角筋の付け根も一緒に切除するらしい。

オペ自体は難しいものではないし、
命の危険がある訳でもないので、
気楽に構えているが、1ヶ月間程の入院
になり、安静を強いられることから、
妻も職場への報告など、忙しい時期で
体調を崩している仲間もいることから
なかなか休みづらい状況らしい。

旭川までの送迎のため、自分も休みを
取らなくてはならないし、この時期は忙しい
ことから、職場にはきちんと理由を説明し
休みをもらって旭川へ行ってきた。

自分がオペと入院をしていた4年前と、
旭川医大の雰囲気は変わっていた。
まず、ロビーにはスターバックスコーヒー
が出来ていた。
それから、やめていたタバコを吸い始めた
喫煙室は無くなり、壁は木質の暖かみある
作りに変わっていた。
死すら覚悟したその時の入院で、
見舞いに来た子供達を、寂しく見送った玄関も
寒さ対策でエアダクトが設けられていたり、
当時の記憶とはまるで別の場所という感じを
受けた。

外来病棟も、診療科が引っ越ししており、
幾分使いやすくなったように思えた。
診察室も全てに3桁の番号が振られて、
中央の階段も、エレベーターに変わり、
随分と金を使ったと思われる。

診察を待っている間、妻とはあの頃の
話題が必然的に出てくる。
病室から喫煙室まで、車椅子を押し
タバコが吸い終わるまで、その外で待って
いた時に、この先どうなるのだろうと
実は不安に襲われていたとか、
癌の怖さを思い知ったとか、
のど元を通り過ぎていった過去を、
妻の口から初めて聞いた。
自分だけではなく、家族もそれ以上に
不安を抱いていたのだと改めて痛感。

でも、まあ、そんな話をこうして出来るのは
本当に運が良かったし、幸せなことであると
思えると、2人で微笑んだ。

妻のオペや入院は、年明けになりそうだが、
見えない不安を抱えることなく、今度は
この病院へ来れるだろうと思う。
オペの日は付き添うことになるだろうし、
泊まる事も考えられるから、
キャンピングカーで来よう!と言うと、
人の入院を喜んでない?と言われる。



これが我が家のキャンピングカーです。
購入先の山梨から乗って帰ってきましたが、
初めてこの車でキャンプした、山中湖の畔です。
あれから、まもなく2年になりますが、
それこそ楽しいキャンプから、祖母の葬式まで
色々と活躍してくれている。
こんどは妻の入院にも使われて、
本当に便利である。
今までホテルなどに泊まったしたら、
宿泊費用は、購入費用の半分にも満たないが
家族との思い出は、お金では買えない。
出動回数は極めて低いが、
ここぞという時の頼もしさは代え難い。

話は逸れたが、これに愛犬Abuを積めないのが
残念である。やっぱり専用トレーラーなんか
買っちゃおうかな・・・。

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